ファクタリングは売掛債権があれば業種を問わず利用できる資金調達手段です。
国内ではほとんどの事業者の方が掛け取引を行っていますので、弊社では幅広い業種、業態の方々とのお取引がございます。
ただ、ファクタリングと相性が良い業種というものも存在しており、取引数も相性の良い業種の方がやはり多い印象です。
本章ではファクタリングと相性が良く利用に向いている業種をいくつか紹介していきます。
建設業
ファクタリングと相性の良い業種の代表格が建設業で、弊社でも取引数が特に多い業種です。
建設業は伝統的な多重下請け構造で成り立っています。
工期が長く売り上げ確保に期間を要し、また工賃が基本的に後払いになるため受注側が資材などの用意に資金を先出ししなければなりません。
工期は延長されることもよくあり、予定されていた入金が先延ばしになることはしょっちゅうです。
受注はしたものの資金不足に陥る場面が生じやすいため、急な資金繰りに対応するファクタリングと特に相性が良いといえます。
製造業
製造業も建設業と同等にファクタリングと相性が良い業種です。
製造業も基本的には上下、あるいは横のつながりで下請け、外注が多くなされます。
海外情勢や為替などの影響で生産コストが上下しやすく、予想に反して必要資金が増えてしまい資金不足に陥るケースがあります。
また建設業と同じように受注した工賃は後払いが普通で、必要な資材の調達は自前でねん出が必要なため、資金の先出しが起きます。
自社の支払い方面で窮する場面が生じやすく、資金ショートが起きやすいため、緊急資金の確保が容易なファクタリングと相性が非常に良い業種です。
運輸・運送業
運輸・運送業界は今まさに2024年問題の渦中にあり、人材不足に拍車がかかっています。
またこれまでも続いている燃料費高騰などの問題も絡み、多方面で苦労が多い業態です。
資金面では繁忙期や新規の販路拡大における人材・車両の確保などに資金が必要となります。
また車両が故障すると契約通りに荷物が運べないので迅速に代替車両の確保が求められます。
燃料費は変動があるので不足が出れば必要な資金調達が必要です。
運輸・運送業界はこうした各種の要素が絡み、急な資金繰りを要することが多いためファクタリングが活用されています。
IT関連
意外に思う方もいるかもしれませんが、IT関連もファクタリングの利用が多い業界です。
IT業界は業務受注に際してサーバー代などの負担を自前で前払いする必要があり、前出の業種と同様に先出しの出費負担が生じます。
またこの業界の特徴として不動産などの固定資産を保有することが少ないため、銀行からの融資を受けづらいハンデがあります。
また横でつながる取引先は小規模事業者が多く、取引先が倒産すると予定していた入金がまるまる消えることになります。
ファクタリングはノンリコース取引により売掛先の倒産にも対応でき、融資と違って担保などの用意も不要ですから、銀行融資よりもファクタリングの利用が好まれます。
人材派遣業
人材派遣業は人材を派遣先企業に派遣して対価を得ますが、派遣する労働者に支払う賃金などについては派遣元の会社が責任を持ちます。
派遣料は契約期間が過ぎてからでないと回収できないので、当初の費用は派遣元が負担しなければなりません。
また派遣労働者がトラブルを起こせば損害賠償や違約金の負担が発生しますし、専門の派遣会社となると派遣する人材が多数になり、売掛先と入金の管理もそれだけ大変になります。
トラブルから派遣先からの支払いが滞ると資金繰りが一気に悪化し、迅速な資金確保が必要になる事があり、そうした場面でファクタリングが重宝されます。
病院・クリニック
病院やクリニックは患者さんから一定の診療費を頂きますが、残りは国の診療報酬支払基金から診療報酬という形で対価を回収しなければなりません。
これには制度の仕組み上二ヶ月程度の期間を要し、その間は資金回収が叶いません。
診療報酬支払基金に対する債権は一般商社における売掛金と同視できるので、これをファクタリング業者に譲渡して現金化することができます。
診療報酬は優良な債権ですので、弊社では手数料を特に優遇して対応しています。
調剤薬局
病院等と同じように調剤薬局は調剤報酬を国の支払基金から回収する仕組みですので、同様にファクタリングにより現金化できます。
介護事業所
介護事業所も介護報酬を支払基金から回収する仕組みですので、同じようにファクタリングが利用できます。
介護業界は人材の確保や介護資材・機材の調達に柔軟な資金繰りが求められるので、ファクタリングとの相性が抜群です。
まとめ
この回ではファクタリングと相性が良く利用に向いている業種をいくつか紹介してきました。
ファクタリングは業種の縛りなく、売掛金があればどの業種でも利用できますが、業態として相性が良い業種がいくつか存在します。
今回見てきた業種は特に相性が良く、弊社でも取引数が多くなっています。
資金繰りの必要が生じた際にはぜひお気軽にご相談頂ければ幸いです。