ファクタリングが借り入れよりも使い勝手の良い資金調達法だということが多くの方に知られるようになり、おかげさまで弊社でも取引件数がかなり伸びています。
それでも、新規のお客様に聞き取りをすると、初めて利用を考える際には質の良いファクタリング業者をどう選んだらよいか迷ったというお話をよく聞きます。
この回では初めて利用する方や、ファクタリングの利用を検討されている方のために、優良なファクタリング業者を見分けるポイントについてお伝えしていきますので、ぜひ参考になさってください。

■オンラインシステムを導入している

オンラインシステムを導入している

ファクタリングは元々迅速性のある資金調達法ですが、最近はオンラインによる取引が主流になっており、これによりさらにスピード感のある取引が可能になっています。
提出資料なども紙媒体を使用せずデータでやり取りしますので、一つ一つの手続きに時間を取られることがありません。
またオンラインで全ての手続きを済ませられるので、地理的要素に縛られることがなく、地方からでも取引ができます。
オンラインを活用しない従来型の業者の場合、書面のやり取りや対面での面談などが入るのでかなり手間です。
現代のビジネス慣行に沿った利便性のあるサービス提供を考えるファクタリング業者は、ほとんどがオンライン取引を提供しています。

■手数料は相場内に収まっている

手数料は相場内に収まっている

ファクタリングの利用には一定の手数料がかかります。
素性の良くない業者は利用者の無知に付け込んで高い手数料を取るところもあるようですので、手数料が相場内に収まるかどうかは大きなチェックポイントになります。
ファクタリングは債権譲渡会社とファクタリング業者の二社間で進める二社間取引と、売掛先の会社も取引当事者になってもらう三社間取引があり、手数料相場が異なります。
手数料は個別具体的な事情による変動はあるものの、二社間取引では概ね債権価額の10%~30%、三社間取引では1%~9%程度に収まることが多いです。
提示される手数料額がこの相場内に収まっているかどうか確認してください。

■取引の種類を利用者が選べる

取引の種類を利用者が選べる

上で出てきた二社間取引は、三社間取引よりも手数料が高い代わりに売掛先に債権譲渡を知られずに済むので、信用面で支障が出ることを避けられます。
三社間取引は手数料負担は下がりますが、債権譲渡の事実を知られることになるので場合によっては信用面で影響が出る可能性があります。
ただ最近はファクタリングが社会に広く浸透していますので、利用を知られても特に支障がないこともあります。
利用する企業にとってどちらが良いのか考えて自由に選べるのが本来の姿なのですが、質の良くないファクタリング業者はどちらか一方の取引しか認めないことがあります。
手数料欲しさに二社間取引しか認めない、あるいは確実に資金の回収ができるように売掛先の同意を強制して三社間取引しか認めないなどです。
そうするとケースによってはファクタリング利用企業にとって望ましくない取引となる事もあります。
できるだけ有利な取り引きが望めるよう、利用者側で二社間、三社間取引を自由に選べる所に相談してください。

■債権譲渡登記は柔軟に対応してくれる

二社間取引は売掛先の合意がないことから、債権の二重譲渡などのリスクを考慮して債権譲渡登記が必要になることがあります。
残念なことですが、中にはファクタリング業者を騙して一つの売掛債権を複数の業者に売ろうとする事案も発生しており、これを防ぐために債権譲渡登記を求められることがあります。
取引の安全性を担保するために必要なことではありますが、債権譲渡登記は登記費用がかかることなど利用者に一定の負担が生じます。
優良業者であれば、全てのケースで債権譲渡登記を必須とするのではなく、個別事案を精査して債権譲渡登記の要不要を検討してくれます。

■ノンリコース取引である

ノンリコース取引である

ノンリコース取引とは、万が一売掛先が倒産するなどして債権の回収が望めなくなった場合に、債権を譲渡した会社がその責任を負う必要がなく、リスクをファクタリング業者側が負う取引形態のことをいいます。
これにより、債権譲渡会社は安心して資金調達に臨めます。
逆に売掛先が倒産して資金回収が望めなくなった際に、債権譲渡会社に債権の買戻しを求めるような取引をリコース取引と言います。
一般のファクタリング業者はリコース取引が認められておらず、ノンリコース取引しかできないのですが、不良業者は契約上でリコース取引とすることがあるので注意が必要です。
ノンリコース取引=「償還請求権がない」という表現がされることもあるので、契約書をよく読んで確認してください。

■担保や保証人を要求しない

担保や保証人を要求しない

これも我々のような一般のファクタリング業者は法律上できないことなのですが、順法精神がない不良業者は利用者に担保や保証人を求めることがあるので注意してください。
ファクタリングは債権の譲渡取引であり、媒体となる売掛債権自体に金銭的価値を見出すものです。
ですから改めて別の担保や保証人を求める必要がなく、法律上も求めることはできないとされています。
しかし利用者側の無知に付け込んで担保や保証人を要求する業者もあるようですので、十分注意が必要です。

■取引価額が広く設定されている

取引価額が広く設定されている

ファクタリング業者側の運営体制や資金事情から、取引可能価額が各社異なることには一定の留意を要します。
資金力に自信のない中小の業者は数百万円程度が取引上限になることもありますし、運営体制上で少額の取引に手間をかけていられないような業者は「最低〇〇万円以上から」と少額取引を認めないこともあります。
利用者側で求める資金額の取引が望めないこともあるので、取引価額が広く設定されているファクタリング業者が安心です。
オンラインシステムを導入することで手間を減らし小口の取引にも応じられるようになるので、最新のITを活用していて小口の取引が可能、なおかつ資金力があり高額取引も可能なところが望ましいでしょう。

■担当者の人当たりが良い

担当者の人当たりが良い

上記で見てきたことに加えて、やはり担当者の人となりも優良業者を見極める大切な要素になります。
ファクタリングに限ったことでなく、利用者の事を考えない質の良くない営業をするところはスタッフの人柄に難を感じることが多いものですよね。
こうした直感はファクタリング業者選びでも大切にしたいもので、横柄な態度を感じたり、面倒くさそうな対応をされたような場合は危険信号と捉えてください。
スタッフの人柄が良ければ全てOKというわけではありませんが、上で見たポイントに加えて、対応の良さを感じられることも業者選びの要素の一つとして考えてください。

■まとめ

本章では優良なファクタリング業者の見分け方について見てきました。
まだファクタリングを利用したことが無い方は、初めての利用に際して業者選びに不安を感じることもあると思います。
慣れてくれば肌で実感できると思いますが、最初は今回見てきたようなポイントを押さえて業者選びに臨んでください。
弊社では初めての方にはファクタリングの仕組みや手続きに関して特に丁寧にご説明させて頂いておりますので、ぜひお気軽にご相談頂ければ幸いです。